わかりやすく言えば個人の好み

フェチは、フェティシズムのことであり、2つの意味があります。

ひとつは人類学や宗教学では、呪物崇拝と訳され、経済学では、物神崇拝と訳されるものです。

これらの考えは同一で、いわゆる人造物や自然物など物に対して神秘的な価値を認め、信仰や儀礼の対象とするものです。

一方で、一般にフェチと呼ばれるものは、心理学で言うところの性的倒錯のひとつのあり方とされるものです。

これは人間が物品や生き物、また人体の一部に対して性的に惹き寄せられ、性的な魅力を感じるものです。

この惹き寄せられる程度は、個人や性別による性差などにより違いがあります。

また人によっては、まったくこのような傾向を持っていない人もいます。

なお、このフェチが極端な場合には性的倒錯または変態性欲と見做されます。

フェティシズムは、本来は性別に関係なく有するものですが、このうち日本の場合には、男性の行動は特に極端でなくても変態性欲のひとつと見做される傾向が強くあります。

一方で女性の場合は、よほど極端でなければ、変態性欲とは見做されない傾向にあります。

ただ、このフェチはわかりやすく言えば、個人の好みとも言えるものであり、程度の軽いものであれば、本来は変態性欲には分類されません。

例えば、胸の大きい女性が好きという程度であれば、本来の意味でのフェティシズムとは言えません。

フェティシズムとされるのは、胸の大きい人以外とは、付き合えないといった極端な好みになった場合です。

しかし、現在では、好みという意味でフェチが使われることも、一般的になってきています。

かつてはフェチは、より本来の意味に近い変態性欲という意味で、あまり使われる言葉ではありませんでしたが、現在では好きという程度の意味でも良く使われています。

ただしフェティシズムの扱いも、その対象によっては、好きという意味であっても変態性欲と見做される場合があります。

例えば、その対象が一般的な性的魅力を感じる人間の身体の一部とすれば、それほど変態とは見做されません。

しかし、人体以外のもの、例えば服装や外観、道具や素材、またその状態といったものに対して、性的な魅力を感じる場合には、フェチと見做され、場合によっては変態性欲と見做されます。

またフェチの大半は、あくまでも個人の妄想と呼べる範疇で収まるため、無害なものが大半ですが、異性…特に女性からすると気味の悪いものとして認知されています。

また現実世界に悪影響を及ぼすものとして、女性の下着に対する性的倒錯があり、この場合、時には、下着泥棒にまで発展する場合があります。